加齢黄斑変性症は、加齢が原因で起こる眼の病気ですが、早い方では40代でも発症します。
欧米では失明の主要な原因として以前から知られていましたが、日本では、失明という深刻な事態を招きかねない病気であるにもかかわらず、一般にはまだ良く知られていません。
「VEGF阻害剤」による治療
体の中には、脈絡膜新生血管の成長を活性化させるVEGF(血管内皮増殖因子)という物質があります。
VEGF阻害剤による治療は、このVEGFの働きを抑える薬剤を眼内に注射することにより、新生血管の増殖や成長を抑制する治療法です。
糖尿病の三大合併症の一つである「糖尿病網膜症」は働き盛りの主要な失明原因です。また、「糖尿病黄斑浮腫」は糖尿病網膜症の病期に関係なく発症し、著しい視力の低下を招きますが、いずれも早期に発見し、適切な治療を受ければ、ほとんど大事に至ることはありません。
「VEGF阻害剤」による治療
糖尿病黄斑浮腫は、網膜内の毛細血管から血液成分が漏れ出すのを促すVEGF(血管内皮増殖因子)という物質によって引き起こされます。
VEGF阻害剤による治療は、このVEGFの働きを抑える薬剤を眼内に注射することで血管成分の漏れを抑制する治療法です。
「網膜静脈閉塞症」は目の静脈内に血栓が詰まり、眼底出血や網膜・黄斑の腫れ・むくみ(網膜浮腫・黄斑浮腫)を起こす目の病気で、「網膜静脈分枝閉塞症」「網膜中心静脈閉塞症」の2種類があります。
「VEGF阻害剤」による治療
体の中には、新生血管の成長を活性化させるVEGF(VEGF:Vascular Endothelial Growth Factor、血管内皮増殖因子という物質があります。
このVEGFは、静脈内に閉塞が起きたときにつくられ、静脈から網膜へ水分を出そうとする強い働きをもつ物質です。
VEGF阻害剤による治療は、VEGFの働きを抑える薬剤を眼内に注射することにより、黄斑浮腫を抑制する治療法です。
強度近視が進行し、急激な視力低下や、歪んで見える・ぼやけて見える、目の中に黒い点が見える(飛蚊症)といった視覚障害をもたらす病的近視は、眼鏡やコンタクトレンズの度数を変えても合わない・視力が回復しないという目の病気です。脈絡膜から新生血管が発生した場合、次のような治療法が考えられます。
「VEGF阻害剤」による治療
体の中には、脈絡膜新生血管の成長を活発化させるVEGF(VEGF:Vascular Endothelial Growth Factor、血管内皮増殖因子という物質があります。
VEGF阻害剤による治療は、このVEGFの働きを抑える薬剤を眼内に注射することにより新生血管の増殖や成長を抑制する治療法です。
「VEGF阻害剤」による治療
硝子体注射とは、視力の重要な役割を演じる黄斑部の浮腫の原因となる新生血管に対して行われる治療法の1つです。
網膜での新生血管にはVEGFという物質が密接に関係しており、硝子体注射はこのVEGFを抑える役割をします。
現在、硝子体注射が適応となる疾患には加齢黄斑変性・糖尿病黄斑浮腫・網膜静脈閉塞症・病的近視の4つがあり、重要な治療の1つになっています。